うつを患うと、まぁ軽症のうちは良いでしょうけれども
基本的に仕事どころではなくなります。
仕事どころではないとなると、つまりは仕事ができないというわけで
結果、無職の失業者ということになり、収入の道は断たれます。
この事実によって、おそらくほとんどのうつ患者は
先制攻撃の弾道ミサイル並みのダメージを食らわされます。
私の場合は、もともとがフリーライターという漂泊の民のような生活であったため
実はいざというときの貯えがそこそこあり、
まあしばらくは仕事をしなくても食うには困らない状況ではありました。
ですがフリーというものは(よっぽど名の知られた人は別として)、
一度手放してしまった仕事を再び掴むことは至難です。
たとえ貯えがあるといっても、その金が増えることはありません。
ですから遅かれ早かれ、「金がない!」という状況に直面するわけです。
サラリーマンの皆さんも、事情はさして変わらないでしょう。
よほどの大企業か、職場の精神衛生に手厚い一部の企業を除いては
「療養のため休職」というのもなかなか難しいでしょうし、
その間の何らかの手当てや復職時の条件など、
頭の痛い要素があれやこれやとあるはずです。
ここを思い煩って、辞めたいのに仕事を辞められない…という患者さんは
かなりの数に上ることでしょう。
でも、ちょっとだけ考えてみてください。
お金とあなたと、どちらが大事ですか?
うつは命に関わる病気です。
つまりこじらせると命を落とすことにもなりかねないのです。
それでも、「うつを治す」よりも「給料をもらう」方を選びますか?
「だからって、どうしろって言うんだよぉぉぉぉぉ…」と、思われるかもしれません。
いや、どうしろなんて私ごときが偉そうなことは言いません。
ただ、まずあなたに気付いてほしいのです。
「自分はどうしたいんだろう?」
「お金の心配と命の心配と、どっちが重要なんだろう?」
たったそれだけのシンプルな問いかけの答に、気付いてほしいのです。
そこからさき、「どうするか」ってことは、
その後で考えることにしましょう。
まずは、自分自身が気付くことです。
まずはそこから考えてみてください。