なぜだか判りませんが、女房が当ブログについて
「家族の視点が足りない!」と意見するのです。
まぁ私の経験と主観に基づく記事ばかりですので、
女房の言い分ももっともです。
「だったら書いてみればいいじゃんか」
ということになり、今回はwritten by 女房の記事をお贈りいたします。
「家族がうつを発症した」という方々のお役に立てれば…という視点で
適宜アップするつもりでいますが、
どこまで書けるか……それは女房次第。
では、どうぞ↓
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「腫れ物にさわるような」という言葉がありますが、「うつ」はまさに腫れ物なのです。
でも痛みの度合いは本人しかわかりませんし、膿を出すタイミングは本人ですらわからなかったりします。
「すごく腫れて痛そう」に見えても、すでに痛みは殆どなく「今が膿の出し時!」だったり。
ですからまずは、お医者に診てもらうことをオススメします。
痛み止めをもらえたり、必要なら切開して膿を取り除いてもらうこともできます。
とにかく体の症状を抑えて、ほんの少しでも前向きな気力を得る事が大切だと思います。
膿を出し切れたかどうかは、本人にしかわかりませんので、
家族は遠巻きに見守るしか無いと私は実感しています。
夫のうつが絶好調の時はとても大きな腫れ物で、日常生活における極々ふつうの問いかけすらNGだったのです。
「ご飯食べる?」
「何か買ってくるものはある?」
「やっておく仕事はある?」
もともと私は気が利かないタイプですので、しょっ中こんな事を聞いていたわけではありません。
仕事や家事の都合上、どうしても確認をしたいときだけです。
ですが、夫は
「何も聞かないでくれ……返答を求められるのが苦痛だから」というのです!
いやいや、まてまて、そんなに大層なコト聞いてますか? それじゃあ、こっちの予定がたてられないよ。
続けてこうもいいました。
「答えた結果が迷惑かけるかもしれないし、気を使わせているんじゃないかとか不安になるから」
……はい? ごはんを聞いただけで? 何聞いてもダメなの? えぇぇ〜マジっすかーーー!?
ワイフ、悟りました。
これはもう、思春期の反抗期と同じ扱いにしないとっ!
構っちゃダメ。なんにも触っちゃダメ。
気を使っている素振りが見えてもダメ。
物理的にも精神的にも、うつ夫のテリトリーに侵入してはいけないのだと……
夫が記事に書いていますが、「いなくなりたい」「消えてしまいたい」という時期があったといいます。
この頃こそ、そんな感じだったのかも知れません。
ならば、家族である私たちも「いない人・見えない人」として接すればいいのではないか、夫の「安否確認」それだけが私のミッションだと考えれば、こちらの気もかなり楽になります。
そして、、、放置決定!!!
とはいえ、無視するわけではありません。
会話は「?と!マーク」を付けない話し方を必要最小限でします。
夫は自ら膿を出すきっかけとタイミングを得て、元の「陽気なおじさん」に戻る事ができました。
自分から「しないで欲しい事」を伝えられたのは稀有な例かも知れません。
ですが「返答を求めないでくれ」というのは、何方にも共通することだと思いますので、それとなく頭の片隅においてコミュニケーションをとってみてください。
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