「行政だって頑張ってんだよ!」

うつは他の多くの病気と同様、早期発見・早期治療が肝要です。
本当は予防から始めるのが一番良いのですが、
現在の日本では、そこまでの環境ができていないのが現状です。
そもそも「うつ」がどんなものかが正しく啓蒙されていませんし、
そのため「うつは怖いな、罹らないように気をつけなくちゃ」というような、
予防という観念がまったくと言って良いほど普及していません。

ですからせめて、早めの発見がキモになります。

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昨日アップした記事にコメントをいただきました。
まさにおっしゃる通りで、うつを自覚できずにいる人、
「何かおかしい…」と思いつつも、それを認めたくない人は
かなりの数に上ることでしょう。
また「俺、なんかおかしくなっちゃったのかな…?」と不安を感じながらも、
病院に行った方が良いのかどうか判らず、
行くにしても「精神科」というところに行きづらさを感じ、
誰かに相談したい、不安を解消したいと願いながら
誰に相談すれば良いのかも判らない。
そんな人たちって、それこそそこらじゅうにいるんじゃないかと思います。

こうした「うつ予備軍」をケアしていくには、企業の定期検診等をもっと活用していくとともに、
行政の側でも、何らかの受け皿を用意してくれればいいんだけど…と思いつつ
ちょちょっと検索してみたら、実はすでに「受け皿」は用意されていました。

これは私が初めて知ったことで、しかもとても意外だったのですが、
全国の保健所で、心の健康についての相談窓口を用意しています。
常設の電話相談のほか、日時を決めて嘱託医が相談を受ける、ということもやっています。
また、都道府県や市区町村という自治体レベルで、
精神保健福祉センター」という施設も用意されています。
こちらも医師や臨床心理士などの専門家が相談を受け、治療が必要かどうかのアドバイスなども行い、
ところによっては施設内で治療も行えるような場合もあるそうです。
また保健所もそうですが、本人だけでなく家族の方々の相談にも乗ってくれるそうです。

行政としては、この福祉センターと各地域の保健所とが連携して
市民の精神衛生に対してケアをしていく、という体制をとっているのです。

お役所も頑張ってくれているのですね。ちょっとホッとしました。
ただ問題なのは、この仕組みがどれだけ一般に知られているのかというところです。
実際、私は今の今まで、こうした仕組みがあることを知らずにいました。
もっと企業に対して広報したり、定期検診のときにチラシ一枚配ったりしてくれれば、
利用者も広がり、予防効果も高まるでしょう。
これは今後の、また早急の課題としていただきたいところです。

私自身はこうしてブログの記事に上げるくらいが関の山ですが、
それでも情報伝播には役立つでしょう。
この記事をご覧の方々には、拡散していただければ幸いです。

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うつは、その初期にはほとんど自覚症状がありません。
あったとしても「眠りが浅い」「やる気が出ない」など、さして重篤なものではありませんから
まさか自分がうつだなんて思いもしません
そのため「なんか最近、おかしいな…」と感じていても、
それを「うつ」と結びつけて精神科に行く、というアクションを取る人はきわめてまれでしょう。
多くの人は、なんとなくの不安を感じつつもどうしていいのか判らず、
だらだらと日々を過ごしてしまうのではないでしょうか。
たとえ「心を病んでいるのでは…」と思ったとしても、
精神科には行きにくいでしょうし、そもそも病院に行くべきなのかどうか、
それすら判らない……というのが本音でしょう。

そうした人々にとっては、病院に行く前のステップとして
これら行政の施設は、かなり使えるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
「ちょっと心配…」という方は、地元の保健所と精神保健福祉センターを
ググって調べてみてください。
相談の電話一本だけでも、心が軽くなるものですよ。

 

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