「取次」というところ

さて、自分の足で回ったりファックス営業をかけたりして集めた注文を抱えて、
次は「取次会社」というところに行くことになります。
この取次会社というのは、単に「取次」とも呼ばれていて、
要するに本の問屋さんです。
この取次に、印刷所から届いたばかりの本の現物を持参して
「こういう本を作ったので、仕入れてください」と交渉に行くわけです。

「交渉」という言葉を使いましたが、実際には本は「買い手市場」です。
その本をどれだけ仕入れるかは取次の判断次第。
売り手である私たちが関与できる余地はほとんどありません。
なぜそうなのか……という話を始めると、一冊の本になるほどのボリュームですので
ここでは詳しく語りません。まぁ、興味があればググってみてください。

で、私も先日、版元の営業マンとともに取次に行ってきました。
いわゆる「見本出し」というやつです。
この本がどういう内容で、事前注文がどれくらいあって、
どれくらいの冊数を仕入れてもらいたい……というようなことを
交渉……っつうかお願いしに行くわけです。

ここで大事なのが「事前注文」です。
これは発行前の段階で、書店から「ウチに○冊入れて欲しい」という注文が
どれくらいあるか、ということです。
たとえば事前注文が1000冊あれば、
それだけの数は間違いなく書店に置かれることになります。
ですから取次は「その数にプラス、どれくらい売れるか」と考えて
仕入れ部数の総数を決めます。

つまり取次に少しでも多く仕入れてもらうためには、
発行前にどれだけ事前注文を集められるか……という点が
馬鹿にならないポイントになるわけです。

他の商品でも事情は変わらないと思いますが、
本が一冊でも多く売れていくためには、
広報や広告とは別に、
「より多くの人の目に触れさせること」が大事です。
となると、少しでも多くの書店に置いてもらうことが必要ですし、
そうなれば「いかに多く取次に仕入れてもらうか」が重要です。

そのために、ここ数週間を使って
私は地道な書店営業を続けてきたというわけです。

大手・中堅どころの取次を数軒まわり、
あとは何冊仕入れてもらえるか……その回答を待つばかりです。
で、その回答が明日の昼頃には出る予定なのです。

どれくらいの数字になるかなぁ……。
こればっかりは相手次第なので、どうしようもありません。
ただ私の思うところでは、トータルで1000部、というところと見ています。

本は全部で1500部を作っているので、
取次に1000部、その後の注文に対応するため倉庫に300部。
あと200部は各メディアへのプロモーション活動に
使おうと思っているのですが……。

さて、どうなることやら。
今は待つしかないのが歯がゆいところではありますが。

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