お金より命が大事

前記事では、うつの早期発見・治療に向けた
行政のセフティネットと期待について書きました。
他のいろいろな病気と同様、うつも重症化する前に治療ができれば
それだけ早く元気になることができます。
行政サービスは税金で賄われるものですから、あまりに贅沢は申せません。
ですが、年を追うごとにうつ患者数が増えるばかりの昨今、
行政にはいっそう頑張っていただきたいと思いますし
また皆さんにも、こうした行政の仕組みをどしどし活用してほしいと思います。

不幸にも最初のセフティネットを滑り落ち、発症してしまった場合はどうなるか?
萎縮した心で重いうつ気分に苦しみながら、仕事を続けることになります。
本当は、しばらく仕事を離れて何もかも忘れ、休養を取るのが一番なのですが
多くの方々は、なかなかそれを実行できません。
その大きな理由のひとつが「お金の心配」です。

福利厚生のしっかりした企業であれば、数週間から数ヶ月、
安心して休養することもできるでしょう。
ですがそれは、ほんの一握りに過ぎません。
「休職」などという経過措置すらとることもできず、
うつ→退職→無収入、という一本道を突き進むしかない、というケースが
ほとんどではないでしょうか。

ですがお金の話についていえば、手当金やら助成金やら、
細かいながらもいろいろな救済手段が用意されているようです。

たとえば健康保険の「疾病手当金」。これは公務員やサラリーマンの方が使えるもので、
私のような個人事業主は「国保」ですので使用できません。
そのため内容については皆目分からないのですが、
給料の三分の二程度の額が日割りで支給されるとのことです。

国民年金・厚生年金・共済にも、「障害年金」という制度があります。
これは手続きがやたらと煩雑なうえに認定までに時間がかかり、
しかも「うつ」でどこまでの認定がとれるものか、かなり不透明ではあるようですが
制度としてはきちんと機能しています。
認定されると月額6〜8万くらいが支給されるそうですが、
うつを抱えた患者本人が申請手続きをするのは、かなり厳しいでしょう。。。。。
会社にお願いして手続きをとってもらうか、あるいは代行業者を使うというのも
ひとつの方法かもしれません。

また、都道府県や市区町村といった自治体レベルで、
精神疾患の治療費を助成してくれる制度を設けているところは多くあります。
実は私の住んでいる地域にもこうした制度があったのですが、
それを知ったのは、もう断薬直前という頃でしたので、使うことはありませんでした。
うつの治療は長期にわたることが多いでしょうから、
これは長い目で見ると、かなり使える制度です。ぜひ活用してください。

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ここでお話しした各種の制度については、
ご本人の病状等によって、結果もかなり違ってくるようです。
また自治体の助成制度については、当然ながら各自治体によって対応が異なります。
そんなこともあって、これ以上詳しい情報は控えますので(本当は詳しく調べていない)、
皆さんそれぞれに調べてみてください。

……それにしても、自治体の治療費助成はやっとくべきだったなぁ……。
診察料から薬代から、さすがに3年から続けていると、かなりの額になりますからね。
こんな「いらぬ後悔」を、皆さんが味わうことのないよう願います。

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