またまた女房が何やら書いたようです。
「一応、文章チェックして」と言うので読んでみたのですが…。
まぁ、愚痴と文句です。
でも言ってることはまさしくおっしゃる通りなので、ぐうの音も出ません。
体験者として痛感しますが、うつの苦しみ、辛さは、なってみないと判りません。
ですが本人以上に、また別の意味で同居する家族はたいへんな思いをします。
せめて本人が元気になるまでケアしてあげなきゃ…という心情も判るのですが、
あまりにうつ患者に気遣ってしまうと、さんざん振り回されて疲れ果て、
家族までうつを発症…なんてことにもなりかねません。
うつは一家に一人いればたくさんです。これ以上、増やすことはありません。
時には優しく突き放すことも、必要なことかもしれません。
……優しくですよ。あくまでも優しく、でも突き放してください。
↓ではどうぞ。
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このブログ記事を熟読してくださった方は、ご存知かと思いますが、夫が「うつ」になったきっかけの一つに「良い人間と思われたい」というのがあります。
誰だって、嫌われるよりは好かれたいし、悪い人と思われるよりは良い人と思われたい! 当たり前ですよね。
でも、「◯◯さんって、こういう所あるよねぇ」ぐらいの悪口なら、誰でもどこかで言われていると思うのです。
どんなに良い人になろうとしても、それぞれの環境や価値観が違えば、それに合わせて人の評価も変わって当然です。
競技のような採点基準なんて、どこにも無いのですから。(うつ夫も同じようなことを書いていたかな?)
うつ夫は「良い人でいたい」度が過ぎました。
本人もブログに書いていますが、「過度な人への配慮」が自身の採点基準となり、そのせいか、仕事でもプライベートでも処理しきれない程の事柄をかたっぱしから引き受けて来るようになっていたのです。
で、夫の手からこぼれ落ちたそれらは、問答無用で私の所にやってきました。
仕事の案件は家計に直結しますから、スキルがあろうがなかろうが必死になって片付けていきます。
がっ!
私の面識がない相手からでも「コレ、奥さんにやってもらえないか」と依頼されれば、スケジュールの確認も無しに勝手に受けて来てしまいます。
夫は断ってもいいよと言いながらも、デコッパチに「断れない」と書いてあるのが透けて見えるので、どうしようもありません。
子供のイベント手伝いや町内の手伝いでも、募集がかかると条件反射のように、具合が悪くても何でも真っ先に手を挙げます。
結果、体調不良や仕事で行けなくなり、これまた私が代行するはめに……
こんな事が何度も続き、少し断って欲しいと頼んだ事があります。
すると、驚く言葉が返ってきたのです。
「みんな、俺や家族のためにしてくれている事じゃないか、断れるわけないだろ」
あれあれ? またまた何かがおかしい!!
「してくれている……?」
自分で受けてきたよね?
出来ないことを引き受けちゃダメだよね?
断ったら流刑にでもされるんですかっ?
アシスタントを使ってまで「良い人」でいなければならない理由って何なのでしょう。
教えて!エライ人ぉぉ!
もう、夫の「過度な人への配慮」は、私にとって強制&義務でしかありません。
蓋を開けてみれば、仕事といえども専門外のことを無理やり押し付けられているようなもので(詳しくは書籍で!)、ギャランティーの詳細も聞こえてこないものばかり。
その事に気付いていないのか、「良い人」として目を伏せていたのか私にはわかりません。
当時の夫は、外出先から「メールを転送してくれ」「ここまで書類を届けてくれ」など、尻拭いを依頼する電話を1日に何度も何度もかけてくる程、判断力が低下していました。
ある日、「家計のために外で働いてくれないか」という相談を持ちかけてきました。
ワイフ的には外で働くのはやぶさかでないし、気分転換にもなります。
しかし、「外に出たら、あなたのサポートは一切できなくなるけど大丈夫なのね?」と念を押した途端にウツウツ……。
夫が仕事をしようとすればするほど状況は悪化するばかり。
さすがにワイフも「外で働くから、貯蓄があるうちに休めよ!!」と怒鳴りたくなります。
でないと、本当に我が家は路頭に迷ってしまう。
「良い人代行業」を私がいくらしても、家族が食べていける稼ぎになんて到底ならないのですから。。。
会社勤めで「うつ」を患った方のご家族は、このような事態にはならないと思いますが、自分が「良い人代行」をしているなぁ……と感じたら、可能な限り「自分は代行できないよ」という状況を作ってくださいね。
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