タイトルからすると「火星人、来襲!」みたいですが、もちろんそういう話じゃないです。
ただ、うつというものが私が思っている以上に、一部で恐れられているらしい、という話です。
あっちこっちでちょこちょことお話ししているので、
すでに皆さんご存じかもしれないのですが、
私は編集ライターを稼業にしています。
広告のコピーやウェブの記事やら、
短文も長文もひっくるめて文章を書くことを仕事にしてます。
で、たまに企業の社長さんとかから、
書籍執筆の依頼が来たりするのです。
自分のアイデアや経営哲学を本にして伝えたい。
でも、ゼロから自分で書くのはしんどい。
言いたい内容を話して聞かせるから、
それをまとめてくれまいか?
もちろん、異論のあるわけもありません。
この手のお仕事は概してギャラも良いので、
ホイホイ引き受けるのですが、
取材をしているとほとんどの社長さんが、
「社員のうつ」を非常に恐れているようなのです。
うつは誰でも発症する可能性があります。
ですから社内きっての優秀な人材であっても、
うつの魔の手を逃れる術はありません。
そうなると、会社は大きな痛手を負うことになります。
資産というものは、そのほとんどがお金に換えることができます。
土地、建物、資機材、単純労働力…。
ですが、クリエイティブな仕事をこなせる人的資源は、
イチから育てようとしても思い通りに育つわけではないのです。
ですから、優秀な社員が「うつを患う」ということに対して、
世の社長さん(少なくとも私が接した方々)はみな、
すんごい危機感を抱いているのです。
うつ発症には確実な回避法がないだけに、なおさらです。
まぁ、社長さんが気にしているのはあくまでも
企業としての経済効率性とリスク管理という見地からのもので
うつを発症した人間がどういう日々を過ごすのかという点については
まったくもって問題にもされないようではあります。
営利企業とは文字通り、営利を追求するために存在するもの。
…と、言ってしまえばそれまでですが、
なんともやりきれない思いが残ります。。。。