前記事を書いていて、自分の引き出しのなさに少々ガッカリしてしまっています。
というのも、私は会社勤めの経験がほとんどなく、また私が知っている会社というのが
これまた画に描いたような小企業ばかりなものでしたから
一般的な(ちゃんとした)企業が、うつを初めとする精神疾患に関して
どのようなセフティネットを用意しているのか、その内実をあまりよく知らないのです。
ライター仕事をする中で、いろいろな企業の内情を知り、
そうした中で見聞したことは多々あるのですが、
果たして私の知っている「会社の体制」が、世間標準なのかというと
そこにもまた心もとない気がします。
それに「制度だけは決めてあるけど、実効性に問題がある」なんて話は
世の中にナンボでもあります。
法律とか条令とかでも、よくありますよね。
「禁止されているが、罰則がないため実効性がない」とか。
なんの意味もありゃしません。
実際のところ、世の中の企業の「うつ対策」って、どうなってるんでしょうね?
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私が企業に「うつ対策」を求めるとしたら、まずはなんといっても予防です。
精神科の病院と嘱託契約でも結んで、
定期的な精神健康チェックを行います。結果はもちろん個人へ郵送。
それ以外にも希望者は適宜カウンセリングを受けることができ、自分の精神状態をチェックし、
あるいは調子が悪いのであれば相談ができる環境を用意します。
また、講習会などを定期的に行い、社員に対して精神衛生の啓蒙を図ります。
個人的には、これがいちばん大事だろうと思っていますし、
そうした場に、可能であれば経験者として呼んでいただきたいとも思っています。
世間の方々……うつになったことのない方々は、うつを甘く見がちなので。
休職や復職については、すでに規定されている会社もあるでしょうから
他の病気と同様に考えていただければ良いでしょう。
ただ復職にあたっては、業務内容や人的環境を綿密に調整しないと、
同じことの繰り返しになってしまいます。
胃潰瘍や骨折などと違い、うつは「一度治療したら終わり」というわけにはいきません。
うつを発症した原因をつきとめ、復職時にその対策を反映しておかないと、
また同じことの繰り返しになってしまいます。
こう考えていくと、企業の「うつ対策」というのは、なかなか大変なことではありますね……。
でも少しでも、進めていただきたいとも思います。