これは、前記事で書いた「何を食べても美味しくない」に通じるものです。
それまで好きだった趣味や遊びが面白くなくなり、何をしても「楽しい」「嬉しい」と感じることがなくなっていきます。
感情が平板になっていくんです。
「感情の振れ幅」って、大きい人と小さい人がいますよね。
まぁ、これは感情を表に出すか出さないかという要素も大きいのですが、それ以前に感じ方の違いというのものが、人それぞれにあります。
何かのできごとに感情を大きく揺さぶられる人は、はた目にも感情的にみえますし、 感情の振れ幅が小さい人はクールに見えたりします。
昔、私が一緒に仕事をしていたグループに、えらくクールな男がいました。
彼はめったに感情を表に出しません。 別に気取っているわけではなくて、感情の振れ幅が極端に小さいのです。本人いわく「感情っていうのが、あまりよく判らない」そうです。
わりと男前だったので、いつも女の子がそばにいるのですが「女性にはあまり興味はない」「恋愛をしたことがない」そうで、また食べるものについては「今まで、ものを食べて美味しいと思ったことがない」のだそうです。鏡のように、瀬戸内海のベタ凪のように、平板な感情の持ち主でした。
このような極端な例は別ですが、ごくごく一般的な人でも、うつになると感情の振れ幅が小さくなります。気づかぬうちに、知らないうちに、そうなっています。そして「最近、笑ってないなあ」とか、「楽しいことがないなあ」などとボンヤリ思っている自分に気づきます。
あなたはいかがでしょう、最近笑いましたか? 感動して不覚にも涙したことは? 上司の理不尽な仕打ちに表面上は笑顔を取り繕いつつ、腹の中で怒りを爆発させたことはありますか?
あるなら、まだまだ大丈夫です。
その調子で喜怒哀楽に満ちた、変化に富んだ毎日を過ごしてください。
【危険度:★★】