うつは心の生活習慣病-01

さて。

ここ数日、「雑記」ばかりを書き綴っていたのですが、
そろそろまた重ためのネタを投下してまいります。

テーマは「うつは心の生活習慣病」
ずいぶんと前の記事で、ちょっとだけ書いたことなのですが
そのまま、尻切れトンボどころか予告編だけで終わってしまっていたので
そこからの続きを書いていこうと思います。

うつは心の生活習慣病。
このことを私が実感したのは、一度の再発を乗り越え、
「なぜ自分はうつになったのか」ということを、
ある程度落ち着いて考えることができるようになった頃のことでした。
あれこれ考えていく中で、ふと「なぜ自分『だけが』うつになったのだろう?」
唐突に思ったのです。

考えてみると不思議なことです。
仕事のストレスでうつになった。
恋人との離別や離婚をきっかけに、うつを発症した。
あるいは逆に、結婚や昇進、妊娠・出産など
本来ならばおめでたい出来事が引き金となって
うつになってしまった。

こうした事例はよく聞かれるものです。
ですが、同じ体験をしている人は、この世にイヤってほどいるわけです。
そして大部分の人々に何の変化も起こらず、
一方で一部の人々がうつを発症してしまう。
なぜでしょう?

仕事上のストレスにしても、同じ部署や同じ作業チームなど
似たような境遇に置かれている人が複数いる中で、
特定の誰かだけがうつを発症してしまう。
なぜでしょうか?

こうした違いが、なぜ起こるのでしょうか?

個体差?
なるほど、それなら判ります。
人は工業製品ではありませんし、個性というものがあります。
心身の状態だって、一人ひとり違っていて当たり前というもの。
個々の性質によって、うつになる人とならない人がいる、というのは
納得できる理屈です。

では、「うつになるかならないか」を左右する個体差とは、
いったい何なのでしょう?
何が違うというのでしょうか?

私は、それこそが「その人の心の生活習慣だ」と考えています。
その人の生来の資質以上に、この後天的な「心の生活習慣」こそが、
うつ(そしておそらく、その他の精神疾患)の発症の大きな要因になるのです。

食事や運動といった、いわゆる「生活習慣」の状況によって
高血圧症や糖尿病といった疾病のリスクが変化するように
長年におよぶ「心の生活習慣」が、その人の「心の健康」を左右するのです。

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