うつを抜け出すきっかけを作ろう

さすがに梅雨時なもので、天候不順な毎日です。
闘病中の方はもちろん、すでに寛解してはいるものの
再発の不安が首をもたげている…という方は多いことでしょう。
妙に暑かったり肌寒かったりと気温も上下しますし
なにせ毎日がジメジメの連続。
心も体も変調を来しやすい時期ですので、要注意です。

で、そんなヤヴァイ時期にはメンタルも落ち込みがち。
ですがそんな「下げ局面」にやすやすと引きずり込まれてはたまりません。
下げのエネルギーに抵抗し、あわよくば上げ局面へと転換できれば、
症状の改善や再発の防止に大いに役立つはずです。

そんなうまい方法あるの? という話になりますが、
さあ、どうでしょう…。どれほど使えるかは判りませんが、
こんなやり方はどうでしょうか?

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症状の軽重はともかく、うつ症状が表れると、基本的に人は悲観的になります。
そもそも「考える」という能力が落ちるうえ、そのおぼつかない思考力で
考えることといったら、悪いことばかりです。
望みのない明日、救いのない将来。延々と続く暗黒の日々だけがイメージされます。

そんな暗い考えに取り憑かれたら、↓このセリフを口にしてみましょう。
「大丈夫、そんなことにはならない」
これだけです。ただし「口にする」というのがポイントですよ。
言葉にして、自分の思考を支配している暗いイメージを否定するのです。

これは私の本でも(巻末にちょこっと)書いたことなのですが、
人の感情や意志というものは、単に思い浮かべるよりも、
それを言葉にすることでより増幅します。
美味しいものを食べたときには「美味しい!」と言えばより美味しく、
楽しいときには「楽しい!」と口にするとますます楽しくなります。
自分の口から出た言葉が自分の耳に入り、
「そうか、いま俺は美味しくて楽しいのだな!」と、脳が再認識するのでしょうか。
「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなるのだ」という言葉がありますが、
それも似たようなものなのでしょう。
詳しいことはわかりませんけれども。

ですから、否定的・消極的なイメージにとらわれてしまったら、
それをさらに言葉で否定してしまうのです。
「大丈夫、そんなことにはならない」
ボソッと呟く程度でもいいですが、できればしっかりとした発声で
堂々と言葉にしてみてください。

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私は精神医学について素人ですし、単なる「うつ経験者」でしかありません。
本人は完治したつもりになっていますし、再発の兆候はありませんが、
この先どうなるかはまったく判りません。
ですからこのブログでも「私がそうだったから」という視点でしかお話できず、
今回のネタもすべての方々に当てはまるとは思えません。

でもねぇ。

うつ患者は得てして悪い未来、望まない結果ばかりをイメージしますが、
「良いことばかりは続かない」のと同様、「悪いことばかりは続かない」ものです。
それに世の中、自分の思い通りには動いてくれません。
…ということは、あなたがイメージしている悪い未来が、
果たして本当にあなたの身の上に起こるものかどうか、判らないことです。

悪いことばかりは続きません。
あなたが思っているような「悪い結果」は、そう滅多に起こるものではありません。
もし仮にそうなったとしたって、そこから先にはまだ道が開けています。

「大丈夫、悪いことばっかり起こりはしない」
言葉にすることを習慣にしてしまえば、
きっとうつから抜け出す突破口が見えてくるはずです。
楽に行きましょう。

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