うつは心の生活習慣病-06

これまた久しぶりの更新であります。
今まで何をやってたんだ、というていたらくですが、
単に忙しかっただけでして…。

「それにしても、ブログを書くくらいの暇はあるだろう」と
言われてしまえばそれまでです。
超多忙な芸能人の方々でさえ、
一日に三回も四回もブログ更新したりするのですから。

でもねぇ、ものを書くというのは、これでなかなかエネルギーを使うもので
連日の疲れが溜まっていると、なかなか書こうという気にもなれないものです。
そのあたり、ご理解いただければ幸いでございます。

さて、前回は「心の生活習慣がストレスを招き、うつを呼ぶ」というお話でした。
今回は「心の生活習慣が自分の意志に反して、自分の行動を規制する」という、
そんなお話をしてみましょう。
何やらややこしい話に見えますが、どうってことありません。
もったいつけて難しそうに書いてるだけで、
実はいたって単純な話です。

そしてまた、おそらくは多くの人々が気づかぬうちに
その罠にはまっているのでは…と思われることでもあります。

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うつの診断を受ける前。
当時の私はすでにうつを発症しており、絶望の毎日を送っていました。
私はその頃も今と同様のフリーランスの身分ではあったのですが、
ある会社に専属のような形で入り込んでいて、
実際には契約社員のような身の上でした。

その会社の環境というのが、非常にストレスフルなものでした。

後から思えば、この環境によってうつを発症したのですが、
当時はまだ診断を受ける前でしたから、そこまでの認識はありません。
ただ、あの頃の私は自分が置かれた環境に苦しみ、
今すぐ会社を辞めたい、ここから離れたいと思っていたのは確かです。

もしもあの時、あの会社を離れていたら…。
私は精神科のドアを叩くこともなく、うつと診断されることもなく
私の淀んだ精神状態は自然と解消していったかもしれません。
でも私はそうした道を選びませんでした。

なぜか?
会社を辞めることは「逃げること」であり、
それは卑怯でずるいことだという強い思い込みがあったからです。
結果、私の心は常に「辞めたい」「辞めてはいけない」という矛盾を抱え、
精神をますます歪めていくことになったのです。

これは本の中でも書いたことですが、逃げることは重要な戦略です。
突撃ばかりで退却を知らないのでは、長い人生を勝ち進むことはできません。
時と事情によっては逃げて逃げて逃げまくり、
とにかく我が身の安全を図るというのも必要なことです。
今なら、それが正しく合理的なことだと私には解ります。

ですが当時の私は「逃げてはいけない」「それは卑怯だ」という思いにとらわれ、
自分が置かれた環境の中で身もだえしながら日々を過ごすばかりでした。
この特定の価値観に囚われて硬直した思考もまた、
私のうつ発症を助長した「心の生活習慣」だったのです。


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