〈うつ再発予防〉あなたは何がイヤなのか

うつの再発を防ぐためには、まず「なぜ自分はうつになったのか」、つまりうつの原因を知っておくことが第一歩です。その原因に触れないようにしておけば、再び発症することは避けられるというわけです。

そしてうつ発症の原因を知るには、「自分は何がイヤなのか」を、探ることです。

これはずいぶん前にここで書いたことでもあるのですが、うつは自分が「イヤだ」と感じる状況の中に身を置き続けることで発生する心の歪みから起こります(少なくとも私はそう感じています)。
ですから、そうしたストレスを避け、離れ、触れないようにし、自分がいる環境からそれら「ストレスの元」を遠ざけてしまえば、心が歪むことはありません。つまり、うつを防ぐことができるのです。

ですからまずは、あなた自身が「イヤだ」「我慢できない」と感じていることを探り出すことです。

考えるまでもなく思い当たるところがあるなら、とりあえずはそれで良しです。
「仕事が忙しくて自分の時間がない」「同居している姑のイヤミがきつい」「子育てが忙しく、気持ちの休まるヒマがない」「働いても働いても、ちっとも給料が上がらない」
人それぞれに、ストレスの元はさまざまでしょう。人によって置かれた状況は異なるのですから、それは当然です。あなたにはあなたのストレスがありますから、まずそれを見つけてください。

ここでのポイントは「でも…」と考えないことです。
「仕事が忙しくてきつい」→「でも、同僚も頑張っているし」
「子育てがつらい」→「でも、母親なら当然のこと」
このような、自分の正直な感情を否定するような「でも」は、ここではNGです。
 
うつは、あなた自身の脳内で起こっている異常です。
つまりあなたの感情や思考をまず第一に検証するべきで、周囲の状況や一般的価値観などは、ここでは考えてはいけません。ヘタに「でも」を持ち出してしまうと、問題の本質が覆い隠されてしまって、うつの原因を探り出すこともできなくなってしまいます。

自分自身の剥き出しの感情や思考を、冷静に検証することが再発防止への道です。そのために、あなた自身の偽らざる感情に、まずは向き合ってみてください。 

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