食欲不振とか体のだるさ、重さなどというものは、疲れがたまっていると表れやすいものです。そのため、それらの症状が出たところで、ほとんどの人はさして気にもしないでしょう。無理もありません。
ですが、この「体のふらつき」というのは、かなりの違和感があります。
この症状がひんぱんに起こると、さすがに「…なんか、おかしい…」という気になります。
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どのような症状かというと、もう文字通りとしか言いようがありません。体がふらついて、うまくコントロールできなくなります。といっても、いつもいつも…ではありません。何かの拍子に、体の制御が利かなくなる、という感じです。
たとえば、出勤途中でも営業回りでもいいのですが、ごくごく普通に歩いているとき、ふとしたはずみに体がよろけます。一瞬、平衡感覚を失うのです。それは本当にほんの一瞬なのですが、前後左右が判らなくなる感じです。そのため平坦な道をごく普通に歩いている最中に、突然よろけてしまい、危うく転びそうになったりします。
この症状が屋内で、たとえば自宅にいるときに表れたりすると、トイレに行こうとして廊下の壁に肩をぶつけたり、 柱にぶつかったりします。自分の体の「車幅感覚」が狂ってしまうのです。
こうした症状がうつに特徴的なものなのかどうか、私には判りま せん。私の知る限りでは、こうした症状が表れたという話は聞かないのですが、「うつでそうした症状は出ない」という話も聞きませんので、なんとも…というところです。
ただ、自律神経失調をやらかした私の知人は、同じような症状に悩まされたと言っていましたから、精神神経科の疾患には起こりやすい症状なのかもしれません。
ともあれ、この症状はけっこうインパクトが強いので、「気のせい」とか「疲れているのかな」とかの理由で納得できるものではありません。「なんか俺、おかしいな…」と予感させるに十分なものです。
残念ながら、その予感はおそらくビンゴです。
うつかどうかは判りませんが、少なくともあなたの神経がかなり参っているのは間違いありません。
まず、自宅近くの精神科あるいは神経科のクリニックを検索してください。
そして専門家の診察を受け、必要であれば治療を受けましょう。
もしかしたら、すでにあなたの精神と神経は、悲鳴を上げているかもしれないのですから。