【うつの兆候】死にたくなる

これはもう、「兆候」というよりも「うつそのもの」です。
すでにうつを発症しているとみて良く、おそらくすぐにでも治療が必要なレベルです。

すべての生物には自己保存欲というものがあり、どんな状況になっても「死にたくない、生きたい」と思うのが自然なことです。それを全否定するこうした「希死念慮」は、生物として非常に不自然な感覚なのですが、うつになるとまず例外なく、こういう感覚を抱くといわれます。

これは「死にたい」という直接的な願望となって表れることもありますし、「いなくなりたい」「消えて無くなってしまいたい」という、いくぶんソフトな形で表れることもあります。ですが自分の存在を否定し、その痕跡を消してしまいたいという点では、まったく同じです。

この希死念慮は、うつを発症して治療・回復するまでの間に、形を変えて何度かやってきます。そして時に強い衝動となって表れることもあります。

私はいろいろなところで「うつは命に関わる病気」と言っていますが、それはこの希死念慮があるためです。

もし、ほんの一瞬でも希死念慮を感じたならば、すでにそれは病んでいるしるしだと考えてください。決して軽く考えてはいけません。生物としての本能を否定するその欲求は、明らかに病的なものです。そのまま放置しておいて、良くなることはありません。

有給をとるなり、家族に相談するなりして、できるだけ早く医師の診察を受けてください。 

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