うつが治ったら、こうなった-09【なぜ「怖いものがなくなる」のか】

これ、けっこう大事なことのような気がしますので
ここで書いておきます。

前回の記事で「言いたいこと、言うべきことを言えるようになった」
…というようなことを私は書きました。
確かにその通りで、自分の感情や考え、空想や妄想なども含めて、
自分の中にあるものを外に出す、相手に伝えるということが、
うつを抜け出すことでできるようになりました。

「できるようになった」というよりも、
「ブレーキが解放された」という方が近いですね。
おずおずと少しずつやってます…というのではなく
今まで抑圧してきたものが放出されるようになった、というのが
感覚的にも正しいです。

パイプクリーナーを喰らわせたら、
洗面所も台所も一気に水はけが良くなった、というような感じです。

どうしてこんな劇的な変化が起こるのか。
おそらくそれは「その後のことに、先回りしなくなったから」ではないでしょうか。

人は自分が何らかの発言や行動を起こすとき、その後の周囲の反応を気にします。
「こんなこと言ったら、あの人が気を悪くするかな」
「こんなことしたら、きっと上司に叱られる」
…まぁ、社会的生活を営む中では不可欠な意識ではあるのですが
そこに重きを置きすぎてしまうと、
「外部の反応を恐れるあまりに自分の言動を規制する」ことになり、
うつまっしぐらな状態になってしまいます。
実際、うつ真っ最中の私は周囲の反応に対して非常に過敏でしたし、
そのために自分の意識を押し込めていました。

しかし、うつを脱却するとこうしたことがなくなります。
もちろん、周囲に気遣いをしないということではありません。
気遣いはしますが、決して過剰にはならない、ということです。

自分が良かれを思って起こす言動を、
他人がどう感じ、評価するかはあらかじめ分かるものではありません。
だったら、あれこれ思い悩んだところで無駄というもの。
それよりも実際に行動してしまえば、その行動に合わせて
現実が動いていきます。

そうした割り切りができるようになったことで、
「周囲の反応」というものに対する恐怖心が
消え去ったのだろうと思います。

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