【うつが治ったらこうなった】視界が明るくなる

これは精神的な意味はもちろんですが、「見える世界が明るくなる」という意味もあります。60ワットの裸電球をLEDのシーリングランプに換えたくらいの違いを感じました。

いま、うつ状態にある人であれば、程度の差こそあれ「日内変動」を体験していることと思います。それまで悶々としていた気分が急速に晴れ、視界が開けていく思いがする…というアレです。アレに似た感覚が、ずっと続くのです。日内変動の場合には、明日の朝になってしまえば再び鬱々とした時間が待っていますが、うつを脱してしまえば、そんな心配もありません。理論的に考え、客観的に判断するということが、当たり前のようにできます。

理論的な思考と客観的な判断。うつを知らない人にとっては当たり前のことなんですが、うつ真っ最中にあると、これがまったくできなくなります。そしてそれが、うつによる最大の障害のひとつであったりします。そこから抜け出せるというのは、非常に大きな果実といえます。

今まで何度もお話ししてきたことですが、うつの渦中にあると「こんな状態がいつまで続くのか」「俺はもう治らないのではないか」という思いに囚われがちです。しかし、そんなことはありません。うつは必ず治りますし、再発を防ぐこともできます。もちろん、どのようなプロセスでアプローチするかは人ぞれぞれに少しずつ違うでしょう。しかし「一生治らない」「完治しない」というイメージを固定してしまったら、そこから先に向かうこともできなくなります。

これは私の経験から来る考えですが、うつ真っ最中にあった頃は、そもそも「うつが治る」なんてことは考えもできませんでした。俺はずっとこのままなのだ、という思いに囚われていました。ですから「どうすれば治るのか?」なんて発想を持つこと自体が無理難題だったと思います。

ですから具体的な方策は、まずは考えなくても良いのではないでしょうか。それ以前に「うつは治るんだよ」「元通りになれるよ」ということを受け入れられれば、それで良いと思います。「今はまだダメダメだけど、きっと良くなる。きっと元通りになれる」そう感じることができれば、あなたの視界が少しだけ明るくなるはずです。それこそが、回復への大きな一歩になったと私は思っています。

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