「思い込み」からの解放-4

前の記事からの続きです。

この話もそろそろ佳境に入ってきてるとは思うのですが、
いったいどこまで続くのか、私にもよくわかりません。
頼りない限りですなぁ。。。。
まぁあんまり長引くようであれば、キリの良いところで一時終了としますが、
それまではお付き合いくださればありがたいです。

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「逃げることは卑怯で、いけないことだ」
当時の私は、そうした考えに縛られていました。

これは誰かに教えられたというよりも、
やはり子供の頃から何となく「当たり前の常識」として、
刷り込まれてきた意識なのだろうと思います。
それだけに疑いもなく信じ込み、そこに疑問を持ったり
逆の考え方をしてみたりということを、しなくなってしまうのでしょう。
それこそ「思い込み」の恐ろしいところです。

ですが落ち着いて考えてみましょう。
「逃げる」というのは本当に、卑怯で、悪いことでしょうか?

そりゃあ、果たすべき義務や責任を早々に放り投げて
すたこらサッサと逃げ出すことは、社会的に許されないことでしょう。
でも「逃げる」という行動自体が悪いものだというわけではありません。

「回避」「撤退」「避難」……これらの言葉を使ったらどうでしょう。
「逃げる」と言うと卑怯者の所業のように感じますが、
これらの言葉で表現すると「戦略的」という匂いも漂ってきます。
「逃げるのは悪いことだ!」と、あなたの心が叫んだとしても、
言葉の使い方ひとつで印象が大きく変わったりもするのです。
せいぜい、その程度のものなのです。

それに、たとえあなたが軍略に詳しくないとしても、
突撃ばかりで退却を知らない指揮官が、
輝かしい戦歴を残すことができないことなど、容易に想像がつくでしょう。
必要な時には逃げて逃げて、戦力を温存することは重要な戦略なのです。

自然界に目を向けてみましょう。
虎やライオン、象や熊などは、その巨体や強力な牙や爪を武器に
自分の身を守り、生きる術としています。
ですが小さな動物……鹿やウサギ、ネズミなどは
抜群の逃げ足の速さや用心深さ、
天敵が眠っている時間帯にのみ行動するなどして、
危険から逃げ、自分の身を守っています。

「逃げる」ことは卑怯でみっともないことだ……。
それは人間が勝手にこしらえた価値観に過ぎません。
自然界の多くの生き物が、逃げに逃げて自分を守っているのです。

逃げることは、それ自体が悪いことではありません。
自分を守るために、必要不可欠のものなのです。

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